Compassion
~地域と共にあるJCへ~
2020年度 理事長
野澤 哲也

Vision

10年後の地域の姿を想像し、
“共感”を得られる運動を、地域を先導して推進する

グローバリズムが広がり、ICT技術の発展に伴って、
ボーダーレス化・一体化が急速に進んだ平成の世界。
日本は、国際競争で苦戦し、その存在感を低下させてきました。

一方の町田も、市内の開発が順次進むものの、
周辺地域の開発も加速し、その存在感が相対的に低下するとの指摘があります。

新しく幕を開けた令和の時代。
私たちが住む町田はどこに向かい、
町田のために運動を展開する私たち町田青年会議所は、
そのためにどんな役割を担うのか。

ボーダーレス化が進み、価値観が多様化した今だからこそ、
地域の関係者が地域に対する熱い想い(Passion)を共有し、
10年後の地域の姿を想像して、協働していかなくてはなりません。

私たち町田青年会議所は、まちづくり、次世代人材の育成、スポーツ推進、国際化などの課題に対し、
青年としての英知と勇気と情熱を活かし、地域連携の要として行動し、町田の発展に貢献して参ります。

理事長所信

1.はじめに~危機感とその克服に向けて~

令和という新しい時代の始まりに立って、平成という時代を振り返ってみると、その30年間に、いわゆるグローバリ ズムが広がり、インターネットやソーシャルメディアの発展に伴って、世界のボーダーレス化・一体化が加速していき ました。世界の人口は激増し、食糧問題などの地球規模での大きな課題に今直面しています。そんな中、戦後世界 をリードしてきた日本は、少子高齢化が一段と進み、GDPや国際競争力などで他国に遅れを取り、世界における存 在感が低下していきました。国の借金、財政赤字の問題、年金などの社会保障の問題は、特に若い世代が自分達の 将来を考える上で大きな支障となっています。町田市に目を向けてみると、町田市は、2016年、14歳以下の人口 が転入超過となりました。これは全国でもトップレベルですが、一方で急激に少子高齢化が進み、結果として、20 45年に向けて、人口減少が進んでいくと言われています。市内の開発は順次進んでいますが、同時に周辺地域の 開発も進んでおり、町田の存在感は相対的に低下するとの指摘があります。このような情報に触れるとき、町田青年 会議所の一員である私は漠然とした将来への不安、危機感を覚えます。せっかく縁あって住んでいるこのまちが廃れ るのは嫌だ。このままではいけない。自分が仕事をするまち、愛する家族や友人が暮らすこのまちを何とか盛り立て ていきたいと思わずにはいられません。

この町田青年会議所には、50年以上の歴史があり、その歴史の中で、私たちの先輩方は、町田の発展に大きく貢献 する運動を展開してきました。「23万人の個展」や「まちづくりワイワイ祭」。例を挙げればキリがないほど、町田青 年会議所は多くの運動を展開し、地域に大きなインパクトを与えてきました。私は、「多くの地域諸団体を巻き込んだ」 その行動が、それだけ大きな地域へのインパクトを醸成したのだと考えています。一つの団体だけでは限界があるこ とも、タッグを組めば、そこに新しい可能性が生まれ、できることは無限に広がります。町田青年会議所は、まさに 「青年としての英知と勇気と情熱をもって」、地域の活動を先導してきたのです。

社会が複雑高度化し、多様な価値観が混在する中で、価値観を共有して、地域の団体が連携して活動することは容 易ではなくなりました。しかしそんな社会だからこそ、青年団体である我々町田青年会議所が、地域の連携の要とな り、かつてのように、地域を先導していかなくてはなりません。価値観が多様化する中でも、愛する地域に対する想 い・感情を共有することはできるはずです。私はそれを“共感(Compassion)”と呼びます。地域から“共感” が得られなければ、それは単なる自己満足に過ぎません。地域から“共感”を得られれば、地域の連携は広がり、地 域により大きなインパクトを与えることができます。私たちは、地域から“共感”を得られる運動を、地域を先導して、 展開して参ります。

2.将来ビジョンの確立~10年後の町田を見据えて~

世界は歴史的に例を見ない速度で発展しています。世界規模で生じている課題に対しては、例えば国連がSDGs (2030年までを想定した持続可能な開発目標)を策定して、世界共通の指針を明確にし、将来ビジョンを明らか にしています。日本でも政府は経済や教育など様々な分野で将来ビジョンを掲げています。こうなりたい、と想うこ とが行動の原動力になり、将来ビジョンを掲げることで、今すべきことを明確にし、将来にわたり、一貫した行動を起 こすことができるのです。
町田市未来づくり研究所は2015年3月に「まちだニューパラダイム2030年に向けた町田の転換」を発表し、 2030年の町田市の正と負の姿を提示しました。さらに具体的な推進計画として「町田市基本計画まちだ未来づ くりプラン」にて2021年までの基本計画を策定し、2019年には、2031年向けた基本計画の策定に着手して います。私たちは、単年度で活動する団体ではありますが、より効果的な運動を展開するために、このような町田の 将来を見据えた上で、私たちの運動の将来ビジョンを確立する必要があります。町田の将来を考えるとき、多くの課 題が指摘されています。団地の高齢化と利活用。都市郊外から都心に人口が流れる逆ドーナツ化現象。子育てファ ミリー層の流入。多摩都市モノレールに代表される交通網の整備とまちづくり。スポーツとまちづくり。南町田など 市内各地域の開発と共栄。周辺地域との競争と共存。町田らしさとは何か。町田市の基本計画を前提としながらも、 私たちは、これら多様な課題の中で、どこに焦点を当てて、どのようなビジョンを描き、どのような運動を行っていく べきなのか。町田青年会議所の役割・行動の将来ビジョンを明文化し、発信します。
もっとも、私たちは町田が抱える多様な課題を自分たちだけで議論するには知識も経験も不足しています。私たちは まず率直に学ばなければなりません。私たちは決して自分達だけで考えるのではなく、“共感”を意識して、関係する 地域の皆様と一緒に議論して課題を深掘りし、私たちが焦点を当てるべき課題と、それに対する町田青年会議所の 役割、行動の将来ビジョンを明確にしていくことが必要です。

3.次世代を担う人材の育成~地域で人材を育てる~

日本では急激な少子高齢化が進み、2011年から本格的な人口減少社会が到来しました。2014年5月、日本創 生会議が、2040年までに全国の自治体の半分が消滅するという衝撃的な発表をして、大きな関心を集めました。 今、日本は各自治体がその独自を活かし、その存続に向けた競争が始まっています。 町田市は、2016年2月に「新・まちだ子育てマスタープラン」を策定しました。町田市においても少子化が進み、 女性の社会進出に伴う共働き世帯の増加などにより、行政だけではなく、地域を含めて市全体で子どもの育ちや子 育てを支援していく必要性が叫ばれています。私たちは、引き続き、地域を先導して、青少年に対し、スポーツや武道 を通じた心身の育成を図って参ります。
また、市内には8つもの大学が存在しており、町田は、次世代を担う幅広い子ども・青年世代が生活する場所となっ ています。今、政府はデジタル革新、イノベーションが中心となるSociety5.0という構想を掲げていますが、 その社会で活躍するために求められる能力は私たちが学校で学んできたものとは違ったものになると言われていま す。折しも本年は大学入試制度が大転換期を迎え、高等教育のあり方が大きく変化します。これまでは①基礎学力、 ②論理力、知識力などが学校教育の中心でしたが、これからの社会では、③職業的能力(専門性、経験と体験)、 ④対人的能力(コミュニケーション能力、ホスピタリティなどの非認知能力)、⑤リーダーシップ、マネジメント能力、 組織力、⑥価値をデザインする、創造する能力などが求められます。③から⑥は学校に通うだけで身につく能力で はなく、社会での実践を通じて身につけるべき能力です。ここは地域でビジネス活動を実践している町田青年会議 所の出番です。私たちは、特に中学校から大学生の世代と連携して地域活性化に繋がる運動を展開し、実践の中で 次世代に求められる能力を育てます。地域を担う人材は自分達で育てる。私たちは、地域諸団体や教育機関との “共感”を意識しながら、地域ぐるみで次世代の人材育成を行います。

4.人のグローバル化~異文化の交流~

ICTが発展し、世界の距離は一気に縮まりました。経済を中心に世界のボーダーレス化が進展し、もはや世界の課 題は、一国で語られるものではなく、地球規模で人類の存続がかかるほどの大きな問題になってきています。今、世 界は、その文化や言語、風習などの違いを超えて、共存していかなければならない現状にあります。
Thinkglobally,actlocallyという言葉があります。一つの地域を越えた広い視点で物事を考えて、 その地域の活動をする。この先地域のボーダーレス化は一層進みます。町田だけを知っていても、町田のための活動 はできません。町田のことを本当に考えるのであれば、町田の外を知る必要があります。その意味で町田に住む“人 のグローバル化“がなければ、町田の発展はありませんし、10年後を語り、それを実現することもできません。
統計によれば、2019年1月1日時点での町田市の外国人比率(外国人人口/市人口)は1.4%であり、東京都平 均の4%、全国平均の2%を下回っており、まちの利便性に比して外国人の居住者が少ない地域となっています。町 田という地域が外国人を受け入れない雰囲気を作っていないか懸念があります。人がグローバル化するには、例え ば外国人との接点が増えるなど異文化の交流が進むことが肝要です。折しも本年は東京オリンピック・パラリンピッ クの年、JCIの世界会議も横浜で開催されます。町田青年会議所には姉妹JCである神岡国際青年商會との定期 的な交流もあります。地域に関わる外国人や外国人に関わる地域諸団体の皆様との“共感”を意識しながら、町田 において外国人との接点が増え、人がグローバル化するための運動を展開して参ります。

5.情報発信力の強化~受け手に響く広報~

情報発信なき存在は、存在しないに等しい。私たちの運動も、広く地域に知って頂かなければ意味がない。私たち は、タイムリーかつインパクトある情報を積極的に発信し、私たちの運動を広く地域にアピールし続けなければなりません。
情報発信する際は、最適なツールを用いて、最適なターゲティングを行い、最適のタイミングで、最適のメッセージ を用いる必要があります。とかく情報発信は、発信する側の都合でなされる傾向にないでしょうか。重要な情報とし て受け入れてもらえるかどうかは専ら受け手の判断に依存しています。受け手に受け入れてもらえる情報発信とは何 なのか。SNSを通じた情報発信は受け手の拡散によって飛躍的に広がっていきます。拡散するために適した広報に なっているのか。どうしたら受け手に“共感”を持ってもらう情報発信ができるか。ブランディングの視点も意識しつ つ、受け手に響く広報を追求して参ります。
これまでは、単年度で区切られた広報ツールが効果的な情報発信を妨げていないかという検証も行い、広報ツール も見直して参ります。
また、このような視点を共有するため、情報を取りまとめているマスコミやメディア関係者とのコミュニケーションを 意識し、情報発信を学ぶ機会も創出します。

6.会員拡大~多様性の確保~

青年会議所の永遠のテーマである会員拡大。町田青年会議所は、2018年に100名LOMに返り咲き、多くのメ ンバーが所属する大きな組織になりました。数は力なり。地域にインパクトを与え続ける団体であるためにも、会員 拡大は必要ですが、理由はそれだけに止まりません。
Society5.0が進む社会は、知識よりも知恵、イノベーションの時代と言われます。知識がなければ最善の判 断はできませんが、どれだけ知識があるかだけではなく、どれだけ新しい知恵、価値を生み出すことができるか、が 重要です。それでは、新しい知恵、価値をどうやって生み出すのか。その一つの答えは、多様な価値観の中で、全く別 の価値観が出会い、新しい価値を生み出すというメカニズムです。“ひらめき”のメカニズムとも呼ばれます。多くの 個人が所属し、有機的に活動する団体は、それだけ多様な価値観が存在し、新しい価値を生み出しやすくなります。 そこでは新しいビジネスが生まれる可能性も高まるでしょう。また、例えば、統計的に、女性が活躍している国は、生 産性が高いとも言われています。日本の青年会議所は、他国の青年会議所に比べて女性会員の構成比率の低さが 目立ちますが、地域により大きなインパクトを与えるためには、女性の力が不可欠です。組織の多様性を確保し、地 域にインパクトを与え続けるためにも、会員拡大は大変重要です。
地域の“共感”を得る前に、地域の同世代の“共感”を得ることが先決です。本年は、組織の魅力を高め、同世代が 集まる場を提供しつつ、会員拡大を推進して参ります。

7.メンバーの自己成長~リーダーシップの涵養~

私たちの成長は、私たちの家族・人間関係を豊かにし、私たちの営む仕事を発展させます。家族・人間関係が豊かに なり、仕事が発展すれば、このまちは自然と明るい豊かな社会へと向かっていくに違いありません。
AIが進化を遂げる近未来、人間の役割は、物事を総合的に見立てて、方向を定めること、問いを立てること、組織 を率いること、人間を奮い立たせることになっていくと考えられます。これはまさにリーダーの役割です。組織はリー ダーの器以上にはならない、という言葉もあります。変化の著しい時代、これまでの風習にとらわれず、自分の軸をも って自分の頭で考えるリーダーが必要です。リーダーには人の“共感”を得て、突き動かすためのノウハウ、数字とエ ビデンスで訴える力も必要になります。
私たちは、この青年会議所で、同世代の仲間と切磋琢磨する中で、リーダーを実践し、リーダーシップを高め、自己 成長を遂げて参りましょう

8.組織変革~チャレンジし続ける団体であるために~

町田青年会議所は、その50年以上の歴史の中で、様々な試行錯誤を行い、現在の組織や運営方法を形作ってきま した。その流れは、53年目となる本年も変わることはありません。団体が団体として魅力を備え、地域からの“共 感”を得て存続していくためには、時代の流れを汲み取り、その時代にあった組織や運営を常に追求していく必要が あります。
新しい時代、イノベーション、新たな価値を生み出すためには、新しいチャレンジをしなければなりません。変化に臆 さず、失敗を恐れず、組織の変革にもチャレンジをしていきたい。新しいことにチャレンジするためには、新しいことを 考えて、実行に移す余裕や組織の柔軟性が必要です。女性が活躍できる組織であることもイノベーション、新しい価 値を生み出すことに繋がると考えます。余裕や柔軟性を生み出し、女性が活躍できる組織変革を進めて参ります。

9.出向・渉外活動のススメ~異質なものと接点を持つ~

「人は人によってしか磨かれない」という言葉があります。人が成長する一つの形は、人と出会い、人間の幅が広が ることによってもたらされます。そしてそのときに広がる幅は、出会った人の器の大きさに比例します。つまり、人の成 長は、その出会った人の器次第なのです。だから、成長し続けるためには、常に自分より器の大きい人と交流していく 必要があります。世界は広い。そこには自分の常識や力が通じない世界があり、それが世界のスタンダードだと気づ き、自分が小さく感じることがあります。ただ、そこは自分とは異なる器の人で溢れている。そこは成長の場なのです。 青年会議所における出向は、まさに自分が知らない世界を見せてくれ、異なる器の人と交流し、自己成長を促してく れます。出向をしなくても、渉外活動により、地元を離れた土地に飛び込んでみれば、そこには異質な世界が広がり、 町田という地元がどんな特徴を持った地域なのか、まざまざと見せつけてくれます。
これからの時代、新しい価値・知恵を生み出すためには、異質なものを受け入れて、統合していく必要があります。 Thinkglobally、actlocallyを最も端的に表すものとも言えるでしょう。本を読む、人の話を聞くこと でも異質なものを接することはできますが、機会があれば、出向や渉外活動を体感していただきたい。百聞は一見に 如かず。その果てに地域の“共感”を得る力、自己成長があると信じています。

10.最後に~楽しさの追求~

どんなに素晴らしい目標を掲げても、私たちが、その活動を楽しめなければ、地域にインパクトを与えることはできま せん。団体の魅力も失われ、そのままではいずれ消滅します。しかし、私たちがその活動を楽しむことができれば、団 体に活力が生まれ、その運動のインパクトが高まります。同時に、団体の魅力が高まり、地域に広がって、多くの人を 引き寄せます。そうすれば自然とメンバーの家族や会社、そして地域の“共感”を得て、大きなムーブメントを起こす ことができます。
私たちの運動に失敗はありません。すぐに上手くいかなくても、やり続ける限り、それは失敗にはなりません。青年ら しく、大胆に前向きに。そうすればきっと私たちの活動は楽しいものになっていくはずです。まずは、自分が楽しく。 楽しくなければどうしたら楽しめるのか。そんなマインドを持って、一年間の運動を邁進して参ります。


【基本理念】
10年後の地域の姿を想像し、“共感”を得られる運動を、地域を先導して推進する。

【基本方針】
1.2030年に向けて、町田青年会議所の役割の確立と発信
2.将来を担う地域を牽引する人材の育成
3.人のグローバル化の推進
4.多様性、柔軟性があり、チャレンジできる組織の構築
5.町田青年会議所の存在感を高める情報発信

【スローガン】
Compassion~地域と共にあるJCへ~

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