Vision

他者のために町田の未来を創る

~恩送りの好循環~

青年会議所における「個人開発」とは地域に必要とされるリーダー育成であり、地域に必要とされるリーダーとは、地域や他者を理解し率先して動くことが出来る人財です。地域や他者がより良くなる運動、つまり利他の精神に基づいた「社会開発」を 率先して実践することが、結果的にリーダーを育成し組織を成長させ、地域をより良い未来へ近づけます。2022年度の町田青年会議所は、設立から紡がれた趣意と想いを忘れることなく、「他者のために未来を創る」社会開発を軸とした運動を展開していきます。


理事長所信

【はじめに】

1949年、第2次世界大戦の戦後間もなく「新日本の再建は我々青年の仕事である」という趣意のもと、東京商工青年会議所(現在の東京青年会議所)が発足しました。戦後の日本の再興は自分たちの手で行うのだという強い志のもと、地域に根ざし地域を良くする運動は全国に広がり、現在も70年以上にわたり全国各地の青年会議所にて運動が展開されています。町田の地においても、1967年11月2日に日本で373番目の青年会議所として町田青年会議所が設立され、55年に渡り地域にインパクトを与える様々な運動が展開されてきました。
しかし2020年に始まった新型コロナウイルスの感染拡大により、私達の日常が失われ、大きな影響を及ぼしました。先人達が築いてこられた平和な日常は、ある1つのきっかけで当たり前でなくなる時代と言えます。私は、そんな時代だからこそ、改めて青年会議所の設立の原点に立ち返ることが重要であると考えます。
町田青年会議所の設立趣意書には「自己の修練に依る人間的向上」と「郷土を愛するが為の社会への奉仕」が記されています。これを読み解くと町田青年会議所の原点は「個人開発」と「社会開発」、この2つを軸とした運動展開であるといえます。
青年会議所における「個人開発」とは地域に必要とされるリーダー育成であり、地域に必要とされるリーダーとは、地域や他者を理解し率先して動くことができる人財です。地域や他者がより良くなる運動、つまり利他の精神に基づいた「社会開発」を率先して実践することが、結果的にリーダーを育成し組織を成長させ、地域をより良い未来へ近づけるのです。
2022年度の町田青年会議所は、設立から紡がれた趣意と想いを忘れることなく、「他者のために未来を創る」社会開発を軸とした運動を展開していきます。

【SDGsをベースとした課題解決】

2022年度の町田青年会議所では2つの大きな考えを同時に取り入れていく必要があると考えます。それはバックキャスティングとフォアキャスティングです。
バックキャスティングとは未来の姿から逆算して現在の施策を考える方法です。これは「あるべき姿」を思い描く考え方だと言えます。この考え方が広がったのは2015年に国連にて採択された持続可能な開発目標である「SDGs」が日本においても全国的に広がってきたことが大きな要因です。SDGsは2030年に向けた全世界共通の17のゴールと169のターゲットから構成されており、地球上の「誰一人取り残さない」という「あるべき姿」を描いた目標です。町田では行政、企業、民間団体等を含め多くの市民が活動していますが、全員が共通の意識や目標を持って同じ方向に向かっていくのは容易なことではありません。しかし、地域にインパクトを残し、人の行動を変えていくためには、誰もが共通認識できる意識や目標となる「道標」が必要であると考えます。SDGsは様々な課題を「自分事」として捉えることができ、市民が自ら課題に向かって解決する方向性を示すことができる道標です。また、多くのステークホルダーが絡み合うことで相乗効果を生むことも期待できます。
フォアキャスティングとは現在を起点として未来を予測する方法です。これは「課題解決」であり、我々日本人が得意とする考え方です。行政や民間の団体、企業においてもこの考えは日常的に取り入られ、青年会議所においても地域の課題を解決するという運動を展開しています。
本年はSDGsを基にあるべき姿を思い描き、そのために必要な課題解決を同時に取り入れて運動を展開していきます。そのことで、様々な価値観を持つ団体や市民が一緒に協働するきっかけとなり、その運動は点ではなく線となりやがて面となり、町田が持続可能なまちへ近づくと考えます。

【設立55周年を迎えるに際して】

町田青年会議所は公開討論会の先駆けとなる「市長候補者に聞く」、「献血運動」や「23万人の個展」、「まちづくりワイワイ祭」、「まちたからフェスタ」等の先進的な運動発信を行ってきました。このような歴史を紡いでこられたのは、町田への地域愛をベースとして、常に新しい目線で運動展開できる土壌があったからと考えます。
町田の歴史を紐解くと、町田は甲州から八王子・横浜へ絹織物を運搬するシルクロードの中継点として栄えました。その後、JR横浜線、小田急線が開通し、東京都内で屈指の団地世帯数を誇るベットタウンと変貌し、都心や横浜へのアクセスが可能な人口42万人を越える都市(まち)となりました。経済では中小企業を中心に発展を続け、起業する若手経営者も増え、商業の街(まち)として発展しました。さらに町田には自由民権資料館があり、古来より自由や平等を求める発言のできる土壌があります。またその一方で、駅から少し離れれば豊かな自然に恵まれ、田んぼや畑のある里山や境川、鶴見川など豊かな自然があります。町田は「商業」、「自由な風土」、「豊かな自然」が特徴であると言えます。
私達が次の世代にまちをより良く残していくためには、町田の特徴や地域資源を活かし、自立・分散型の社会を形成することが必要です。そうすることで環境・経済・社会が統合的に循環し、地域の活力が最大限に発揮され、町田が次の世代へ持続可能なまちとして残ると考えます。
設立55周年を迎える年に、町田青年会議所の歴史を今一度振り返ると共に、町田のまちの特徴が活かされた未来のあるべき姿を町田に展開していきます。

【地域都市連携と防災減災】

これからのまちづくりを考える上で少子高齢化や生産年齢人口の減少の視点も欠かせません。これから日本の多くの都市は人口減少となり、町田市も2020年をピークに人口減少となっています。そんな中で、この先限られた人口を奪い合う「都市間競争」を続けていけば衰退する市町村と繁栄する市町村が分かれ、地域間で分断が起きるでしょう。これからは未来に向け、共に創り出す「都市間共創」が必要と考えます。町田は多くの市と隣接し、東京都と神奈川県の垣根を越えてハブの役割となれる立地のまちです。この町田の将来のまちづくりを考えるにあたり、「町田市」という枠だけで考えるのではなく、近隣都市と連携して「地域」の魅力を発信していく視点が必要であり、それぞれの都市の垣根を越えることができるのが全国にネットワークを持つ青年会議所の強みであると考えます。
また、私達のまちを守るという視点も欠かすことはできません。近年、気候変動が世界において大きなイシューとなり、日本においても風水害が毎年全国各地で頻発しています。また首都直下型地震も近い将来に高確率で発生すると言われています。これらの数字を見る限り私達のまちが将来直面する自然災害に対して本当に耐えられるものなのか、甚大な被害をもたらすまちづくりとなっていないか、改めて見直す必要があると考えます。
町田青年会議所は町田市と2015年10月に「災害時における物資の供給及び輸送に関する協定」を締結し、さらに2021年3月には町田市社会福祉協議会と「災害時相互協力協定」結びました。今年度はこうした協定を活かし、将来のまちづくりにおける防災減災という視点も忘れることなく、運動を展開していきます。

【ビジネス×SDGs、Z世代とあるべき姿の共創】

かつて経済大国と言われた日本は国際競争力が低下し、失われた20年という言葉のとおり、日本経済は諸外国と比べ経済成長が停滞しています。そんな中、町田青年会議所は多くの青年経済人が地域で活躍している団体です。青年会議所の4つの機会の1つとして、「ビジネスの機会」があると明記されているとおり、地域経済の先頭に立って青年会議所運動を継続していくためには、それぞれの会員の社業の発展が不可欠です。
昨今ESG投資やサーキュラーエコノミーなどの言葉がメディアでも多く取り上げられるようになり、SDGsの普及と共に社会貢献とビジネスが密接に関わってきています。これからのキーワードとして、SDGsをベースとした「社会貢献」は欠かせないものとなります。それを実現した先にはビジネスが発展し新たな価値の創造が生まれ、それが結果的に会員へのビジネスの機会の提供になると考えます。今年度は社会貢献と社業の発展を両立させた運動を展開し、会員はもちろん、地域の経済発展に寄与できる運動展開を実施していきます。
また、町田には多くの大学や専門学校があり、18歳から20歳の転入者が多いという特徴があります。これから、1990年後半以降に生まれたデジタルネイティブと言われる「Z世代」が続々と成人を迎えます。歴史を振り返ると、明治維新や日本が誇る大企業の創業者、GAFAと呼ばれる企業等、社会を変革してきたのはほとんどが20代の若者であり、「あるべき姿」を思い描いた若い人材が成し遂げた結果です。これらを踏まえると、これからの日本経済を創る若者が「あるべき姿」を思い描くことが次世代の未来に向けて重要となってきます。今後町田の経済発展に向けて、地域の青年経済人の集まる町田青年会議所と、これから社会で活躍する若者達とまちの経済発展に寄与する運動展開をしていきます。

【地域で担う青少年育成とESD教育】

町田は青少年スポーツが盛んな地域であり、町田青年会議所ではこれまで長年に渡りスポーツの力を通じて、心身の健全な発達や思いやりの心を育み、地域の青少年育成に貢献してきました。そんな中、現在町田市では少子高齢化問題と同時に核家族化が進み、虐待やネグレクト、いじめといった1つの家庭では解決が難しい課題があります。このような課題は家庭や学校だけに任せるのではなく、地域で子どもを育てる視点が必要です。次世代を担う子ども達は未来への希望です。私達青年世代が次の世代へより良い未来を繋げられるよう、町田青年会議所が培ってきたノウハウを活かした青少年育成運動を展開していきます。
さらに2020年度から文部科学省の学習指導要領が改定され、その前文と総則に「持続可能な社会の創り手となる」との文言が盛り込まれました。それにより、テストの点数などの「到達目標」だけではなく、1人1人の成長を評価する「方向目標」を重視した持続可能な開発のための教育「ESD」(Education for Sustainable Development)の推進がされています。町田においても、このような取り組みが始まったと言えますが、市民全体にこのような教育が周知できているとは言えません。未来を担う子ども達にこのESD教育の考えをベースとして、町田の次世代を担う子ども達へ運動を展開していきます。

【テクノロジーを有効活用した組織力の向上】

2020年に新たな生活様式という言葉が広がり、テレワークという言葉が一般的になりました。これまで町田青年会議所においても、Web上で会議や例会を実施し、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えつつ、青年会議所運動を展開してきました。仮にこの先、感染拡大がある程度収束してくるというタイミングとなった時に、私達は会議や例会事業を全て元通りにするのか、それともテクノロジーを残して変えていくのか、その議論を進めておかなければ情勢の変化に即時に対応することは不可能です。今年度はどのような情勢になってもリアルとWebが融合した会議や例会事業に対応し、会の運営が止まることのない状態を常に保ちつつ、オンラインの特性を活かして広域的に発信できる運動を展開していきます。
青年会議所の特徴として議案書をベースとした会議運営が挙げられます。これは様々な価値観を持った人が等しく意見を述べ議論するために全国の青年会議所が共通で行っている運営方法です。時に議案書を基に熱い議論を交わし切磋琢磨するのが青年会議所の特徴ですが、適切な予算計画など、準備は多岐にわたり、「こんな大変なことを何故やるのか」という声も少なくありません。しかし、重要な部分を会議で議論するには、適切なルールで作られた資料を基に議論することが大前提です。会員が事業の目的達成に向けて道を逸れることないよう、適切な会議運営をベースとした運動を展開していきます。

【時代に即した広報戦略】

どんなに社会的に認められる素晴らしい事業も、知られることがなければ参加してもらうことはできません。地域にインパクトを残す事業計画を作成すると同時に効果的な広報の実施は青年会議所の運動を発信するために欠かすことのできない要素です。単年度制を取り入れる青年会議所では、年度によって実施する事業が異なるために、中長期的な広報戦略を取り入れることが難しいという弱点があります。また、SNSが普及した現代においては、個人の発信力が企業や団体の発信力を上回ることが当たり前の時代となりました。その中で、効果的な広報をどのように実施していくべきかを見つめ直す必要があります。まずは紙媒体からWeb主体の広報に移り変わってきたこの時代に即した広報媒体を町田青年会議所全体で統一して運用していくことが重要と考えます。その上で、町田青年会議所だけではなく、会員全員で発信していくことの重要性を伝えた上で、発信の時期と回数、対象を絞り込んだ上で適切なツールで発信を実行していき、町田青年会議所の魅力や意義を発信していきます。

【会員交流とオンライン渉外】

青年会議所の魅力は「人と人の繋がり」です。価値観や環境の違う会員が同じ目的を共有し、活動することで、社業や個人だけでは構築のできない貴重な人間関係の構築ができます。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、町田青年会議所においても、昨年の例会事業、委員会もオンライン上での実施が主流となりました。今年度は人との繋がりをさらに強固にし、町田青年会議所が団結し、運動が展開できる体制を構築していきます。
また、日本青年会議所、関東地区、東京ブロック協議会が主催する各種大会はもちろん、各地青年会議所にてオンライン事業が行われています。今までは参加が出来なかった同日同時刻開催のフォーラムや事業をオンラインで後日参加できる環境にもなりました。町田青年会議所以外の全国の同志が実施する事業を取りまとめ、会員に適切に発信していくことがこれからの時代の新たな渉外であると考えます。

【国際の機会と出向による成長】

青年会議所の4つの機会の中に「国際の機会」というものがあります。町田青年会議所は2017年に台湾の神岡國際青年商會と姉妹締結を結び、交流を深めてきました。2020年度にはマスクを集め寄付するプロジェクトに賛同してもらい1万5千枚寄付いただくなど、互いに助け合う関係を構築しています。海外への渡航が難しい状況が続いている中でも、姉妹交流は絶やすことなく、密な関係を築いていきます。
また、町田青年会議所が社会開発を軸として運動展開をする際に、個人開発の機会を疎かにして良いわけではありません。青年会議所には町田の枠を越えた、人と繋がりを創ると共に、個人開発となる「出向」という機会があります。今年度は出向することで町田では得られない個人開発の機会を会員に得てもらい、その学びを町田に還元して地域貢献に繋げる一年とします。

【会への信頼が生む会員拡大】

青年会議所は40歳を迎えると自動的に卒業となる組織です。設立当初から継続している運動は「拡大」ということから分かるように、この組織を存続していくためには常に新たな力が必要となります。青年会議所は「青年に成長と発展の機会を与えること」を使命に掲げており、青年会議所に初めて触れる機会が拡大運動であり、そのきっかけを創り出すことが拡大運動の根幹です。青年会議所には多くの出会いがあり、その人との出会いが考えを変え、行動を変えることに繋がります。さらに既存の会員が拡大運動に関わることで、他者への意識変革を実践できる機会が生まれます。
会員「1人」が「1人」を拡大するというあるべき姿を思い描くことはできますが、現在は全国的に拡大運動に苦戦し、町田青年会議所も例外ではありません。人が心から納得して行動を変える瞬間は「人から想いを伝えられた瞬間」であると、私は考えます。そのためには、会員全員が町田青年会議所の運動を自発的に自然と人に伝えることができれば、その理想に近づくと考えます。まずは、全員で青年会議所の魅力が語れる組織にすることが、持続可能な拡大運動に繋がると考えます。

【結びに】

町田青年会議所には長い歴史がありますが、なぜここまで続いてきたのでしょうか。それは困難な時代であっても青年が率先してまちのためを想い、まちを良くする行動を起こし、地域で活躍するリーダーを生み出してきたからです。私達青年はどんなに困難な時代であっても、社会や組織、他人を非難するのではなく、自らが行動を起こしていく必要があります。そのためにはまず、他者に対して思いやり、理解する心を持つことが重要です。
仏教では、人は生まれながらにして四つの恩をいただいているとされています。「国王の恩」、「衆生の恩」、「三宝の恩」、「父母の恩」です。この四恩を自覚することが「恩義」であり、恩義に感謝することが「恩返し」への道と説いています。
「国王の恩」「衆生の恩」は、現代では「地球への恩」と言えると考えます。私たちはこの地球という場所で同じ時代に生を受け、生かされてきました。様々な問題が深刻に複雑に絡み合う現代において、身近な小さなことから実践していかなければ、次の世代に向けて未来を残すことは困難です。私達青年世代は先人から受けたご恩を、次々とバトンタッチしていく役割があると考えます。そして誰かを特定することなく、未来に向けて行動や実践することは「恩送り」となります。見返りを期待するのではなく、また恩を受けたその相手のみに返すものではなく、誰かに送る。そうすると、「ご恩」が世の中を回って、そこから「お互い様」や、「ありがとう」という言葉が自然に生まれ、結果的には自分に返ってくるのです。
2022年度の町田青年会議所は一致団結し、決められたことをこなすのではなく、自ら主体性を持って地域に貢献していきます。そうすれば、未来をこれから創る新しい世代に向けて「私達は未来に何を残すのか」そんな議論を交わすことのできる、魅力的な団体になると考えます。その先には持続可能な未来へと、私達の地域が進むと確信しています。


【基本理念】
利他の精神を基にした、未来に向けた社会開発運動の実現

【基本方針】
SDGs推進を軸とした、社会開発運動の展開
地域団体と連携した広域的な運動展開
柔軟かつ生産性の高い会議事業運営
感謝の心と思いやりを備えた人財育成

【スローガン】
地域へ恩送り 〜起こせ!未来を創る好循環〜

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一般社団法人 町田青年会議所
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